思いやり格差社会

昨日の朝日新聞夕刊で目にしたこの言葉。思わず身を乗り出してしまいました。


それは、神戸大学大学院准教授の稲場圭信さんの「価値観の衝突 チャンスに~閉塞的な社会 思いやりの心を育むには」という記事でした。この方は、宗教の社会貢献活動や利他主義研究が専門で、『思いやり社会は日本をダメにする』という著書がありますが、たぶんこの記事はその本の要約だと思われます。

筆者は、自分を犠牲にして他者のために行動する人がいる一方で、自分の利益のみを考え他者を全く気にかけない人がいるという現代日本が、まさにこの分断された「思いやり格差社会」に傾斜していくことを危惧していますが、これは同感ですね。
そして、日本には支え合うという豊かな精神性があり、その“文化遺産”の掘り起こしに加え、「価値観の衝突」を経験することで、コミュニケーションを通して葛藤状態を乗り越えることを学び、思いやりの心を育てることが重要だと主張していますが、果たして本当に葛藤状態を乗り越えられるのかが気になりますね。
最後に、「『思いやり格差社会』からの脱却に簡単な処方箋はない。アクチュアルな問題に気がついた人が、できることから取り組むのが『支え合う社会』」だと結論づけていますが、それを気づかせるための方策も必要だなぁ、と思いました。でも、きっと前述の著書にはこのあたりにも言及しているのでしょうね。

これを読んで、30年前に学んだ「異文化間コミュニケーション」を思い出しました。
あの時、他国や他地域の文化を理解することの必要性を説かれましたが、今まさに同じ国日本の中で自分とは異質なものを受け入れる経験が思いやりの心を育てることにつながると言われると、多種多様の価値観が生まれている我が国の社会は、それらが異文化のように複雑になっているんだということをあらためて感じますね。

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